Roll'em!

アイドルを愛でたり映画を観たり自転車に乗ったりします

映画『彼らが本気で編むときは、』

この世に神がいるのなら、この映画を観る直前に映画館の前でスカートを履いた中年のの男性とすれ違ったのは偶然ではないでしょう。生足のようにお見受けしましたが、風邪などひいていませんか?

 

生田斗真MTF(体は男性だけれど心は女性)を演じている映画です。

 

小学生のトモ(柿原りんか)の母親はシングルマザー。ネグレクト気味でついにどっかよそに男を作って出て行ってしまいました。トモは母の弟で書店員のマキオ(桐谷健太)の元で生活することになります。ところがマキオは恋人と同棲していました。その恋人というのが介護士のリンコさん(生田斗真)。元男の現女性です。この3人の間やその周辺で起こることが描かれます。

 

開始数秒でまず生田斗真が男だということを忘れます。

 

劇中で手の大きさなど、性転換手術済みのリンコさん(生田斗真)の体が男性だったときの名残について言及されるシーンがあるんですが、

「は?でもリンコさん女だよ?🤷‍♀️」「うるせぇリンコさんは誰よりも綺麗な女の人だぞ💢💢💢」としか思えなくなります。

 

リンコさんが初対面のトモちゃんに

 

「両方に200ccずつ。Eカップ!触ってみる?…どうぞ?」

 

というシーンではなぜかめちゃめちゃ興奮してしまったし、観終わる頃にはすっかり生田斗真ママの元で暮らしたい以外の感情が失われていました。

 

リンコさんは所謂バブみの権化です。優しく、母性に溢れ、美しく、それでいて強くて可愛い。プリキュアかよ。

 

リンコさんは誰よりも優美な女性ですが、体が元男なのでそれを変だという人もいて、いろいろ悲しい目にあったりもします。その悔しい気持ちや辛い思いを1針1針編み込んでリンコさんは劇中であるものを作っています。リンコさんはそうやって自分の感情を抑えているので、自分が不当な扱いを受けた時も声高にそれを叫ぶことも暴れることもありません。

 

というか、この映画はFTMであるリンコさんをこう扱うべきとか、差別はよくな〜〜い!みたいなことを主張的に描くシーンもセリフもありません。

 

いろんな人がいて、それぞれ関わり合いながら生活している中で起きていくことが描かれているだけです。だから、どのシーンもすごく自然で、抵抗のある描写がなかったように思います。出て来る人たちもその雰囲気にすごくマッチしていて演技臭さみたいなものが全然ない良い映画でした。

 

観終わった後に、なんとなく日頃モヤモヤしていた気分とか悩みが解消されるような気がしました。なにかその気分や悩みに直接合致するようなことが出てきたわけではないんですけどね。わざとらしさや押し付けがましいところのない、優しくて素敵な映画だったと思います。

 

生田斗真のバブみにふれたいとか、LGBTの話題に関心のある人にはオススメです👏